「いま、ウナムーノを問う」展
しばしば旅と人生は似ていると言う。であれば、人生が二度、同じことが起こらないのと同様に、旅もまた同じことは起こらない。「深夜特急」の中にこのような一節があったことを思い出していた。この旅という言葉を他の言葉に置き換えて自分なりに深めてみたい。そのように思い至ったのはおそらく、スペイン大使館へ行ったからだろう。
普段お会いできない方々と同じ空間にいる。日本であって日本ではない、とても不思議な感覚を覚えた。しかし、言葉を交わさなくても共通する何ものかがあれば、その空間は自然と和合していく。そして自分を振り返る契機となる。
それが、ウナムーノだった。
日本人が日本のことを学ぶ場合、あまり馴染みすぎていてわかる努力をする必要を感じないのです。当たり前だと思っているうちに、知らず知らずに自己を失って行くのです。しかし、ウナムーノはスペイン人であり、違いを研究せずにはわからない面が多いので、比較対象し最終的には自分らを理解する助けとなるのです。執行草舟氏
日西外交関係樹立150周年、サラマンカ大学創立800周年の節目の年に記念イベントの一つとして、スペイン大使館にて開催される運びとなった「いま、ウナムーノを問う」展。節目の年。今回だからこそ味わえる空気感がある。それは、訪れた者にだけそっと感じ得る愉しみの一つになるだろう。
「いま、ウナムーノを問う」展
駐日スペイン大使館
2018年9月12日(水)~10月9日(火)
http://shigyo-sosyu.jp/news.html#60
【お知らせ】
2018年9月22日(土)肚をつくる読書会のメンバーとお伺いします。
詳しくは、コチラをご覧ください。
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