『 真面目 』

 言葉は奥が深いなと思う今日この頃です。例えば「真面目」。この言葉は二通りの読み方があります。一つ目はご存知の通り「まじめ」と読みます。「まじめ」と云う時とは、時と場合によって変わりますが、現代では臨機応変に対応が出来ない人や遊び心のナイ人の事を「真面目だね~」と云ったりしますよね。

 そして他方「真面目」は「しんめんもく」とも読みます。「面目」は対面、姿という意味で「真」とは、まことを意味するようです。それを合わせ「本来の姿、誠の姿、真価」という意味があります。内村鑑三氏は「後世への最大遺物」にて「真面目」について何度も何度も語っています。下記はその中の一節です。


この世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを後世の人に遺したいと思います。


 きっと内村鑑三氏は「しんめんもく」の事を語っているのではないでしょうか。誠の姿に向かっていくその過程こそが、後世への最大遺物になり得るのだと、氏の声が聞こえてきそうですね。


「内村鑑三著/後世への最大遺物



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