『かなしみの奥へ』

 昨日は「肚をつくる読書会」にご参加くださいまして誠にありがとうございます。お初にお目にかかる方も常連の方々もお越し下さいましてさらに大盛り上がりの1日でした。「魂の燃焼へ」を深める上で根幹となる「悲哀」を若松英輔さんの著作「悲しみの秘儀」を通じて深めて参りました。
 秘儀とは、その言葉や感情などの表面的なことだけではなくもう少し先にある混沌とした不視な何かに触れることからはじまり「生くる」でもありました、作用反作用の法則の通り反作用に0.01gだけ勝る作用でクルッと転じさせる力のことです。
 現文明では悲しみを良くないことだと決めつけてしまうきらいがあります。それは表面しか見ていません。ここで、忘れてはならないのは、悲しみを感じることとは、それだけ愛しく大切に真剣に接していたという証左でもあります。
 古人は「かなし」を「悲し、哀し、美し…」そして「愛し」と書き記していました。つまり、悲哀とは「悲愛」とも書けるのだ、という事です。
 悲しみは遠ざけたいものです。苦しいものです。その奥にある混沌とした何かに触れ、転じることができたのならば、自分なりの「悲しみの秘儀」を体得できる、と「悲しみの秘儀」と「魂の燃焼へ」そして、皆さんと深めるなかで改めて感じることができました。
 季節は、ゆっくりと梅雨へと向かっています。雨の中にも「悲しみの秘儀」を見つけたいですね。

肚をつくる読書会

一人で読んでいたときでは、気がつかなかった驚きと発見を! 人と本の出会いで人生ガラッと変わるとモットーに開催中! さぁ大空へ羽ばたこう。